インフルエンザはインフルエンザウイルスによる気道感染症のことを指します。気道とは、鼻・喉から肺に至る空気の通路のことで、インフルエンザウイルスに感染している人から、咳やくしゃみなどにより感染します。感染をしてから症状が出るまでを潜伏期と呼びますが、この期間は18~72時間と短く、多くの人がインフルエンザにかかります。
インフルエンザウイルスにはA、B、Cと3つの型がありますが、実際に各地で流行したりあるいは世界的に流行するウイルスはA型で、一般的に冬期に流行します。
インフルエンザの症状
インフルエンザは突然に頭痛、発熱、悪寒、筋肉痛、全身倦怠感(全身のだるさ)、呼吸器症状(喉の痛み、空咳、鼻水など)で始まります。これらの症状は軽度のものもありますが、一般にかなり強い症状を出します。
発熱は40度以上に達することも稀ではありません。症状は2~3日をピークに、5日間位で自然に良くなっていきます。
インフルエンザの合併症
インフルエンザ自身は自然に回復しますが、むしろインフルエンザと一緒に起こる病気の方が心配です。
心臓が悪い方、肺の悪い方などに、インフルエンザウイルスによる肺炎、あるいは細菌による肺炎、両方による肺炎を引き起こし、非常に危険な状態になります。咳や痰が酷くなったり、呼吸困難が現れたら、ただちに医師に診てもらう必要があります。
インフルエンザの予防
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インフルエンザの早期診断が
可能となっています。
インフルエンザにかからないようにするには予防接種が最も有効です。毎年10月~11月にワクチンを受けておくのが良いでしょう。65歳以上は全員ワクチンを接種するべきですが、この年令以下でも、元々何かの病気を持っていて、インフルエンザになると重症になりやすい方々にもワクチンは必要です。ワクチンの内容は、インフルエンザA型、B型に対応していますが、流行するウイルスを予測して製造していますので、必ずしも予防効果は100%には至りません。接種を受けた人の70~90%が有効とされています。
インフルエンザA型とB型の治療には、抗インフルエンザウイルス薬を使います。ただし症状が出てから48時間以内に飲まないと有効ではありません。予防的に使う場合にも、インフルエンザ摂触後48時間以内に投与します。
※インフルエンザの様な症状が認められたら、当院へご相談ください。