感染性胃腸炎とは、主にウイルスなどの微生物が原因となり、引き起こる胃腸炎のことです。
原因となるウイルスには、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどがあります。主な症状は腹痛、下痢、嘔吐、発熱を起こします。
ロタウイルスとアデノウイルスによる胃腸炎は、乳幼児に多く見られ、これらの胃腸炎は症状のある期間が比較的短く、ウイルスの種類により異なる治療が行われることもないため、ウイルス検査を行うことなく、流行状況や症状から感染性胃腸炎として診断されることがあります。
原因と感染経路について
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、人から人へ感染する場合と、食品を介して起こる食中毒に分けられ、以下のような感染経路があります。
- 感染した人の便や吐物に触れた手指を介して、ノロウイルスが口に入った場合
- ノロウイルスを内蔵に取り込んだカキやシジミなどの二枚貝を、生でまたは不十分な加熱の料理で食べた場合
- 感染した人が十分に手を洗わずに調理した食品を食べた場合
- 感染した人の吐物やふん便が乾燥して、細かな塵と舞い上がり、その塵と一緒にウイルスを取り込場合
感染予防のポイント
- まず一人ひとりが手洗いをきちんと行うことが大切です。特に排便後、調理や食事の前には、石鹸と流水で十分に手を洗う
- カキなどの二枚貝を調理するときは、中心部まで十分に加熱をする
感染性胃腸炎の治療
ウイルスを原因とする感染性胃腸炎には特別な治療法はなく、症状を軽減するための処置が行われます。乳幼児や高齢者では下痢などによる脱水症状を生じることがありますので、早めに医療機関を受診することが大切です。
※激しい腹痛や嘔吐、下痢などの症状がみられた場合はお早めに当院へご相談下さい。